いまわ系デッキについて

言わずと知れた最初のトレーディングカードゲーム、Magic The Gathering、通称mtg。
今尚根強い人気を誇る此のカードゲームには通称パワー9と呼ばれる強力無比なカード群が存在する。
其の中の一つに数えられるカード、Ancestral Recall
単純にカード1枚を3枚に変える強力な効果を持つのだが、実は似た様なカードがアヴァロンにも存在する。
そういまわの施し/Last Almsだ。
だが此のカード、存在は注視されていたものの扱いの難しさから対戦で見かける事は殆ど無かったと言える。
当時、いまわを採用したデッキは大きく分けて二種類あった。
いまわウィニー、維持コストの無い回避能力持ちを強化して相手のライフを素早く削る攻撃的なデッキ。
もう一つがコーロモドモを採用した妨害手段を駆使し相手を封殺する青黄アイテム。
前者は単純なパワー不足、後者は幽霊の壁実装の追い風と癖のある運用の為か使用者は少なかった。
下記に述べるいまわドラゴンが登場する迄はカスドラを頂点とした群雄割拠の環境が築かれており、
使用者の少ないデッキが顔を見せる事はあってもデザイナーズや焼き直しである事が常で環境に変化は齎さなかった。
いまわを用いたデッキは環境に食い込む強さはあるが決して初手いまわだけでゲーム性が完全に失われる訳では無い。
其れが当時の筆者の見解であり、初手いまわの上振れには一寸悪態を見せる程度の寛容さを保持していたのである。
勿論成す術無くドラゴンに顔面を食い千切られるまでの話である、新しいデッキの産声に筆者の連続勝利数は霞んだ。
こうして成熟しきり停滞の中にあった魔法学校は再び変化を見せ始める。現在まで続くいまわ環境の幕開けだった。
背景の色統一しないのはチャートコピペで目盛りの消し方わからないから
1.いまわドラゴン
環境を一変させたデッキ、2015年2月の大会であるプレイヤーが使用していたのが始まり。
挙動はMTGで言う所のShow And Tellに近いだろうか。
対策しても負けるが特に対策の無いデッキは特に何も出来ず一方的な嬲り殺しを受ける。
引きむらに左右され易いが次の大会で天辺を取っている事から支配的である事は確か。
2.いまわ王墓
ドラゴンに次いで開発された、原案は2017年の正月当たり過ぎてから。
立ち上がりに問題を抱えるがドラゴンと比べ安定性は高く回れば怒涛の波状攻撃を行う。
何をしてもしなくてもダメージを受ける上にドラゴン対策が此のデッキ相手では役に立たない。
対策は非常に困難なので殺される前に殺すのが一番だが、其れも難しい。
3.いまわカスドラ
此方はいまわ環境移行前から環境頂点の一つだったカスドラワンキルにいまわを混ぜたもの。
元々カスドラワンキル自体群を抜いた強さで更に初手いまわの可能性まで得た恐怖のデッキ。
デュエルマスターズで言うドギラゴン剣みたいな感じ。
いまわ入りは知る限り使用者1人だった筈なので実質専用機みたいな所がある、初出時期は不明。
4.いまわウィニー
最古のいまわデッキの一つ、多分魔法第一巻出現と同時に構築が日の目を見た筈。
安定した初速を誇るウィニー系デッキだが、性質上いまわ入りデッキの中でも個々のカードの性能は低い。
又全体除去への耐性にも乏しいのでウィニー系の宿命として一度崩されると立ち直りが難しい。
元々使用者は少ないがいまわ派生が増えるにつれ消えていった、王墓に代わられたと言うのが適当な説明。
5.いまわモドモ
一部界隈でターボモドモと呼び親しまれてるデッキ、いまわウィニーと同じ時期に作られた筈。
手札、場のカードを除去しながら高いステータスを誇るモンスターで一方的に殴りつける。
隙あらば手札を全て捨てさせられるのでコンボ系のデッキ相手には滅法強い。
他のデッキと違い、打てたら良いかな程度でいまわへの依存度は高くない稀有ないまわ系。
6.いまわベヒモス
最新のいまわ構築でいまわ王墓の派生。第6回バレンタイン杯で優勝した事は記憶に新しい。
あらぶるベヒモスによる恒常的な圧力を得たが其の分色拘束が厳しくなった。
挙動自体は大型より中型に近く、王墓程で無いにしろ横に並ぶ事があり眠りや書簡への著しい耐性がある。
エメラルド甲虫君の刹那の輝きには涙が止まらない、初出2019年の4、5月当たりだった記憶。
7.いまわウーズ
別名Artifacts、元ネタは運営会社とMTGの土地単から、いまわ王墓の一寸前に私が作った。
デッキのモンスターはウーズ1枚だけ、20枚に届かない程度の魔法と20枚一寸のアイテムで構成される。
いまわや奇抜な発想を再現魔法で使い回し、場にアイテムを出しながらデッキを掘り進める。
上手く回れば5ターン目にはアイテムが20近く並んでる事もあって、絵面と使っている側だけは面白い。
致命的な弱点は攻撃を防ぐ手段が和解の書簡以外存在しないので、引けなければ蛸殴りにされて負ける。
8.いまわ卵
いまわベヒモスといまわベヒモドモにぼこぼこにされた奴が作ったカスドラモドモベヒモスを足して4で割ったデッキ。
其の性質上手札事故の確率が凄まじいがぶん回った時は場に攻撃力6が3、4体並ぶので臆病さえなければ押し込める。
所謂専用機、俺は此のデッキを金、暴力、MAXって呼んでる。
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